相手を知らない事が恋になる

最近話題の出会いアプリでは、初対面の異性同士の交流がメインです。ネット上での偶然の出会いとはいえ、アパートのお隣さんや学生時代の友人が実はアプリに登録していて、お互い知らずにやり取りしているなどという確率はおそらくほぼ無いでしょう。小説や映画のような運命を感じさせるロマンチックな奇跡は滅多に現実に起こり得ません。出会いアプリの中で出会う異性はほぼ間違いなく初対面の相手です。

よく見知った人ではなく、初対面の相手との出会いを求めてアプリを利用するのはなぜでしょうか。「恋をしたい」と思う人は、新たな出会いと、日常では感じられないときめきを求めるものです。普段の生活では経験できないようなことを、アプリの中でなら実現できると期待している人達が集まっているのです。自らの仕事とは全く関わる事のない業種の人と話をするのは、新鮮な気持ちになれるでしょう。趣味嗜好が合わない異性とやり取りをするきっかけを掴めば、新たな視野が広がります。初対面の相手の事が分からない状態というのは、迷路に入った瞬間やパズルをやり始めた瞬間のワクワク感に似ているのかもしれません。緊張しながらも、初対面の異性という新たな世界に挑む期待や高揚感を味わいたいと思うのではないでしょうか。

実生活ではおよそ縁がないであろう異性との出会いは、人生に大きな刺激をもたらしてくれます。その出会いが良い転換点となる可能性もゼロではないのです。そもそも異性との会話はそれだけで楽しいと思えるものですが、相手と話しているうちに考え方が変わったり、こんな見方もあるのだと気づけたり、初対面の相手と接するからこそ得られる経験や感動は少なくありません。

男女間には様々な差異や考え方の違いがあります。よく見知った相手なら「この人はこういう人だ」という認識、ある意味安定感のフィルターを通して見るでしょう。しかし、初めて接する人には「どんな考え方をするのだろう」という期待が膨らみます。恋とは相手に対する好奇心から始まるものです。スマホのアプリ越しの出会いであるからこそ、相手をもっと知りたいという気持ち、恋心に繋がりやすいと言えるのではないでしょうか。